それぞれの学問の特徴と、学士が習得するべき専門科目については、独立行政法人 大学評価・学位授与機構※の「新しい学士への途」という冊子に記載を見るのが分かりやすいです。ここではこの冊子から、先ほど挙げた経済学・商学・経営学と、それに近い分野の社会システム工学(主に工学部に置かれる。学科名だと経営工学科・経営システム工学科等)について取り上げます。
まず、それぞれの学問の特徴について以下に引用します。
経済学(p.66)
経済学の課題は,市場経済において発生する様々な現象・問題を対象として,(1)それがなぜ社会的に問題となるのか,(2)それは何を原因として発生するのかを明らかにし,最後に(3)それらの分析をふまえて対応策を提示することにある
商学(p.67)
商学とは,営利を目的として商品,サービス,アイデアを生産者から消費者まで流通させる経済現象ならびに商業活動を研究対象とする学問である
経営学(p.68)
経営学は,われわれの社会生活に大きな影響を及ぼしている「企業」を主たる研究対象として,その構造や活動,資源やシステムについて理解を深め,分析能力を高めることを課題とする学問分野である
社会システム工学(p.100)
社会システム工学は,科学的方法論に基づく企業経営を含む社会経済システムの効果的・効率的なデザイン,マネジメント,政策に関する学問分野である
また、専門科目を見ていくと…
- 経済学専攻では、ミクロ経済学・マクロ経済学・計量経済学などの経済理論や経済政策、数理統計を履修する。
- 商学専攻と経営学専攻とでは会計・マーケティング・経営史等、専門科目が一部共通している。 さらに、
- 商学専攻では、金融論・物流・貿易論などを履修
- 経営学専攻では、経営管理・経営計画・財務・人事管理・管理工学などを履修
- 社会システム工学専攻では、オペレーションズリサーチ(OR)・数理計画法・実験計画法等の応用数学、システム工学、インダストリアルエンジニアリング(IE・作業分析)、生産管理、品質管理、金融工学、経済学、経営管理、機械・電気電子工学などを履修
これらをまとめると、
- 経済学専攻では、経済理論や経済政策を学び、
- 商学専攻は、商品・サービスやお金の動きを中心に学び、
- 経営学専攻は、組織をうまく運営する(Manageする)ことを中心に学ぶ、
- 社会システム工学専攻は、応用数理を中心に、経済学・経営科学にプラスして生産管理や品質管理等も学ぶ
以上が 「新しい学士への途」による経済学・商学・経営学・社会システム工学それぞれの特徴になります。ただ、これらはあくまで大学評価・学位授与機構が「習得すべき科目」としているものです。各教育機関ごとに開講講座は異なりますし、各個人の履修登録によっても学習内容は異なってくるでしょう。特に、これから志望を決める受験生の方は、学習内容をシラバス等で調査されることをおすすめします。
※独立行政法人 大学評価・学位授与機構
その名のとおり大学評価と学位授与を主な事業としている機関です。
学位授与の対象となっているのは、
その名のとおり大学評価と学位授与を主な事業としている機関です。
学位授与の対象となっているのは、
- 防衛大学校や海上保安大学校、気象大学校等といった省庁大学校の卒業者
- 高等専門学校専攻科の修了者
- 短大・高専卒業者や大学で62単位以上履修した者で、その後科目履修などで単位取得した後、機構による考査に合格した方
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